自由ラジオ・ワークショップ


[開催概要]
趣旨:自由な表現とコミュニケーションの1手段としてラジオ放送を始めるためのワークショップ。民主的メディアとしてのラジオの可能性を探るとともに、国家によって管理された現在の放送システムのあり方を問いなおす。また、既成のラジオ観にとらわれない電波と音声による実験を行い、それは、テレビ放送やビデオ・ネットワークなど他のメディアを使った表現の準備にもなるだろう。
日時:4月28日(日)午後1時~9時
   4月29日(祝)午後2時~9時
会場:美学校(千代田区神田神保町2-20 第2富士ビル3F TEL.(03)3262-2529 地下鉄半蔵門線、都営新宿線・三田線、神保町駅徒歩2分)
講師:粉川哲夫、「ラジオ・ホームラン」メンバー
内容:法律の範囲内で放送できる低出力のトランスミッター(送信機)を製作し、自由ラジオを体験する(グループでの参加、トラスミッターを製作しない人の参加も可能です)。
4月28日:トランスミッター製作ワークショップ
ワークショップ全体の展望を示すとともに、自由ラジオの理念、歴史を粉川氏がレクチャー(ビデオ資料の上映あり)。都市論的観察を兼ねて秋葉原をツアーし、材料を購入する。休憩をはさんで、トランスミッターの製作を開始。
4月29日:自由ラジオ・ワークショップ
トランスミッターを完成し、ラジオ局を開局する。電波と音声による表現の様々な実験を行い、ディスカッションを通してパーマネントな放送局をつくるための方法を考える。
定員:30名(要申し込み)
参加費:1000円(2日間通し)
※トランスミッターを製作する場合は、別に材料費(部品、半田、接着剤など)として約3000円(参加人数により多少の変動があります)が必要です。
※またトランスミッターを製作する場合、次の工具が必要です。
①20~30Wの半田ごて、②ニッパー、③ラジオペンチまたはピンセット
エ具は、参加者の持参を原則としますが、多少の貸し出しを予定していますので、申し込みの際に問い合わせてください。また、当日、秋葉原で購入することもできます(1500~2000円程度)。
申し込み/問い合わせ先:TEL.(03)3430-5254 オオエノキ
主催:ラジオ・ホームラン/自由国際大学
協力:美学校

【自由ラジオ】
70年代後半、イタリアのアウトノミア運動の中で始められた連帯・共生のラジオ。そこでは、国家・企業と孤立化させられた市民を結びつける管理装置としてではなく、市民の間に横の関係をつける新しいコミュニケーション手段として、ラジオは考えられていた。イタリアの自由ラジオは、フランス、アメリカ、ドイツなどに波及し、数多くの自由ラジオ・テレビ局が作られている。
日本では80年代前半に、いわゆるミニFM局が多数開局したが、その中で、「セタガヤ・ママ」「ラジオ・コ・メディア」など、いくつかの放送局が自由ラジオを名乗っている。

【ラジオ・ホームラン】
1983年に開局した、日本の自由ラジオのひとつ。90年3月まで、下北沢にスタジオを持ち活動を続けていたが、地価高謄などの理由によりスタジオを失い、現在は放送を休止中。出前ラジオ、スタジオ・コンサート、リスナー参加番組など、そのユニークな活動で知られる。主な出演者に、フェリックス・ガタリ、イヴァン・イリイチ、山口昌男、ダグラス・ラミス、浅田彰、細川周平、竹田賢一、トム・コラ、The WEED、片桐はいり、など。メンバーの中には、粉川哲夫の他、上野俊哉(哲学)、加藤到(映像作家)、津田佳紀(美術家)、大榎淳(美術家)、ジョン・ダンカン(パフォーマンス・アーティスト)、L-TRANS(ロック・バンド)など、それぞれの表現分野で活躍中の人たちもいる。

[案内チラシ]
[記録ヴィデオ]
当日の様子を記録したヴィデオが、『粉川哲夫のポリモーファス・スペイス』内の「送信機製作マニュアル」で公開されています。
The first "public" workshop to build a transmitter, April 28, 1991 Video-1 [RealMedia]
Video-2 [RealMedia]


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